偽物!たつき諒のなりすましは誰?正体は?ウソを語った内容とは

漫画『私が見た未来』の作者・たつき諒さん。
その衝撃的な予知夢漫画が再び脚光を浴びる中、実は過去に“なりすまし事件”が起きていたことをご存知でしょうか?
「え、それってどんな話?」と気になる方のために、今回はこの奇妙で複雑な騒動をまとめてみました。
たつき諒さんの名を語った“偽物・なりすまし”登場!

2020年ごろからネット上で“たつき諒本人”を名乗る人物が突如現れました。
匿名掲示板やブログ、さらにはSNSなどに書き込みをはじめ、あたかも本人であるかのような振る舞いをしながら、読者の質問にも丁寧に回答する姿勢を見せていたのです。
その言葉は一見真実味があり、当時のファンたちは本当に本人が登場したのだと大興奮。
しかし、のちにこの人物が“偽物”であることが発覚し、メディアや関係者を巻き込む大騒動へと発展します。
「フライデー」も「月刊ムー」も騙された!? 大手メディアの落とし穴

驚くべきは、この“なりすまし”が週刊誌『フライデー』やオカルト雑誌『月刊ムー』のインタビューにまで応じていたことです。
特にムーの2021年7月号では、まるで本人のように語るインタビューが掲載され、多くの読者を信じ込ませました。
しかしその内容は、のちに出版された『私が見た未来 完全版』と大きく食い違っていたことが判明。
夢の周期性、霊感の有無、夢日記の処分、さらには尾崎豊の予知まで、後付けのような発言が多く見つかり、ファンの間では“漫画を読んだだけの妄想”だと断定されていきます。
たつき諒さん本人が動いた「偽物は誰?」中年男性?
2021年、飛鳥新社から『完全版』の出版が予定される中、たつき諒さんの耳に「本人が監修するらしい」という話が入り、驚いた本人が出版社に問い合わせたことで“偽物”の存在が明るみに出ました。
この出来事を受け、飛鳥新社は発売を延期し、なりすましに対して公式に関与を否定するコメントを発表。
そしてついに、たつき諒さん本人による監修のもと、完全版が世に出ることとなります。
なりすましの正体は?「76年」名乗る中年男性
偽物の正体は、自身で“1976年生まれ”を名乗る中年男性。
SNSでは「自分の行動が結果として再版につながった」と語り、罪悪感のようなものを感じさせつつも、その主張は一貫して自己正当化の色が濃いものでした。
実際、「被害を減らすためだった」「予知夢の存在に導かれた」といったコメントも散見され、なんとも不可思議な世界観を持った人物像が浮かび上がります。
偽物が語った「ウソの内容」まとめ
本物のたつき諒さんを名乗っていた“なりすまし”は、数々の発言で読者を混乱させました。
ところが、その多くは『私が見た未来 完全版』を読めば簡単にウソとわかるものばかり。
ここでは、偽物が語った虚言をわかりやすく整理してご紹介します。
① 予知夢の周期「現実化するのは夢を見た年か15年後」
- 偽物の主張:「夢が現実になるのは、見た年か15年後に起きる周期がある」
- 事実:完全版では“周期的”とはされておらず、「偶然5の倍数のように見えるだけ」とされています。
② 「夢日記はすべて処分してしまった」
- 偽物の主張:「無力感から夢日記を破棄した。証拠は残っていない」
- 事実:完全版では1970年代から2021年までの夢日記が現存し、写真付きで一部公開されています。
③ 「尾崎豊の死を予知した夢を見た」
- 偽物の主張:「尾崎豊さんの死も夢で見た」
- 事実:漫画にも夢日記にも一切その記述はなく、完全な創作とみられます。
④ 「阪神・淡路大震災も予知していたが公表しなかった」
- 偽物の主張:「神戸という言葉が夢に出てきたが言わなかった」
- 事実:完全版には阪神・淡路大震災を予知していた記録はなし。表紙絵にある“地割れ”は、東日本大震災の予知夢の描写と解釈されています。
⑤ 「姉が霊感を持っていて、自分は霊感ゼロ」
- 偽物の主張:「姉の影響でオカルトに詳しくなった」
- 事実:たつき諒本人は過去インタビューや漫画内で「霊感はない」と言いつつも、予知夢や“神のような存在”との体験を自身のものとして描いています。姉の存在については記述がありません。
⑥ 「東日本大震災の夢は“最短2011年、最長2146年”で起きると夢で示された」
- 偽物の主張:「夢の中で“2146年”という年も見た」
- 事実:完全版にそのような記述は一切なく、震災は“2011年3月”と明記されている予知夢です。
⑦ 「『私が見た未来』を書いたきっかけは1981年の大津波の夢」
- 偽物の主張:「横浜の大津波の夢がきっかけで描き始めた」
- 事実:津波の夢を見たのは事実ですが、たつき諒さんはその後何年間も恐怖で描けず、実際に描いた最初の作品は『夢のメッセージ』(別の予知夢)です。
⑧ 「少女の殺人事件の夢では“自分が殺されるとは”という声が聞こえた」
- 偽物の主張:「少女が“自分が殺されるとは”と嘆いていた」
- 事実:完全版では「顔がぼやけていて、口がパクパクしていたが声は聞こえなかった」と明記されています。
本人は許した?「完全版」はなぜ出せたのか
たつき諒さんは、騒動について「防災意識が高まるなら前向きに捉えたい」とコメントを発表。
怒りよりも、結果的に災害対策が進むならという思いを優先した様子がうかがえます。
この寛容さがなければ、『私が見た未来 完全版』は世に出なかったかもしれません。そう思うと、偽物の行動にはいまだ賛否が分かれるところです。
今後の懸念と考察
今回のように、名前や作品を勝手に使って騒動を起こす“なりすまし”の存在は、ネット社会において非常に危険です。
たとえ本人が寛容であっても、誤情報の拡散や風評被害は避けられません。
とはいえ、“偽物”の暴走によって引き出された本物の声が、今なお多くの人に届き、防災意識を高めていることも事実。
そのジレンマがこの事件の複雑さを物語っています。
まとめ!嘘が生んだ“真実”の皮肉
たつき諒のなりすまし事件は、ある意味で現代のネット文化とメディアの危うさを象徴する出来事でした。
嘘で塗り固められた“なりすまし”の言葉が、多くの人を混乱させた一方で、それがきっかけで“本物”が再び語り始める流れが生まれました。
信じるか信じないかはあなた次第。
でも一つだけ言えるのは、「完全版を読んだ人なら、嘘と本物の違いは見抜けるはず」ということです。
ぜひ、この機会に『私が見た未来 完全版』を手にとって、自分の目で確かめてみてはいかがでしょうか?
